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実家の玄関を安全にする手すりと段差対策の考え方

実家の玄関を安全にする手すりと段差対策の考え方 アイキャッチ
この記事で整理すること

実家の玄関に手すりを付けたいと感じたときに、親を急かさず、何から始めればよいかを整理します。

  • 玄関の手すりが必要か考えるために、最初に見る場所
  • 相談先から現場確認、工事までの進め方
  • 段差・照明・靴の脱ぎ履きも含めた玄関の安全対策

玄関で壁や下駄箱に手をつくことが増えた。靴を履くときにふらつく。上がりかまちの段差が以前より気になる。そんな変化に気づくと、「手すりを付けた方がよいのでは」と考えることがあります。

ただ、手すりは付ければよいわけではありません。親がどこで身体を支えたいのか、玄関の壁に固定できるのか、介護保険の住宅改修を検討するのかによって、進め方が変わります。まずは親が玄関を出入りする動きを見て、相談先を決めてから工事を考えることが大切です。

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玄関の困りごとは、親本人が言葉にしないこともあります。「危ないから変えよう」と急ぐより、「靴を履くとき、どこか使いにくい?」と聞きながら、普段の動きを一緒に確かめるところから始めましょう。

目次

【結論】手すりは「相談してから、使う場所に合わせて付ける」

玄関の手すりを付けるときは、商品を選ぶ前に、親が困る場面を確認します。上がりかまちを上るとき、下りるとき、靴を履くとき、玄関ドアを開けるときでは、支えが必要な位置が異なるためです。

この見出しの答え

最初にすることは、親と一緒に玄関を一往復し、どこで手をつくか、どこで足が止まるかを見ることです。その後、ケアマネージャーや地域包括支援センターに相談し、必要に応じて住宅改修事業者などに現場を見てもらいます。

玄関の手すりは、壁に付ける固定式だけではありません。玄関の構造や親の動きによっては、床と天井で支えるタイプ、腰かけや踏み台を組み合わせる方法などが考えられます。どの方法が合うかは、実際の玄関と本人の動きを見て決める方が安心です。

気になる場面 確認したいこと 考えられる対策
上がりかまちを上る・下りる 足を置く位置が定まらない、壁につかまる、段差をまたぎにくそう 手すり、段差の見えやすさ、腰かけや踏み台の検討
靴を履く・脱ぐ 片足立ちになる、身体を大きくひねる、下駄箱に体重をかける 腰かける場所、手を支えられる場所、靴の置き方の見直し
夕方や夜に出入りする 段差や靴が見えにくい、スイッチまで遠い 照明、足元灯、スイッチの位置の見直し
雨の日に出入りする 濡れた床やマットで滑りやすくないか ずれやすいマットを外す、床の濡れを残さない工夫

工事を急ぐ前に確認したいこと

介護保険の住宅改修を利用できる可能性がある場合は、工事や契約の前に市区町村や担当者へ確認してください。工事後では手続きの扱いが変わることがあるため、先に相談する方が安心です。

玄関の手すりを付けるまでの順番

手すりの設置は、「どこへ電話するか」が分かると進めやすくなります。すでに介護サービスを利用しているかどうかで、最初の相談先を分けて考えましょう。

玄関で困る場面を一つ確認する

親が普段使う靴で玄関を出入りし、どこで手をつくか、どの動きで時間がかかるかを見ます。「先週、上がりかまちで壁に手をついていた」のように、見た場面を短くメモしておくと相談しやすくなります。

最初の相談先へ連絡する

介護サービスを利用中なら担当のケアマネージャーへ連絡します。まだ利用していない、どこへ相談すればよいか分からない場合は、住んでいる地域の地域包括支援センターへ相談します。

現場を見てもらい、付け方を考える

住宅改修事業者や福祉用具事業者に玄関を確認してもらいます。壁の下地、ドアの開閉、段差の高さ、親の利き手や動き方を見たうえで、手すりの形や位置を考えます。

見積もりと制度の手続きを確認する

工事内容と費用を確認し、必要なら市区町村の介護保険窓口へ手続きの順番を確認します。複数の事業者に見積もりを依頼する場合も、金額だけでなく、親の動きを見て提案しているかを比べましょう。

工事後に親と使い方を確かめる

取り付けた後は、親が実際に上り下りし、握りやすいか、手を伸ばしすぎていないかを確認します。使いにくさがあるときは、我慢せず事業者や相談先に伝えましょう。

最初の連絡先は、親の状況で選ぶ

電話をするときは、「玄関に手すりを付けたい」とだけ伝えてもかまいません。そこに「靴を履くときにふらつく」「上がりかまちで壁につかまる」など、実際の場面を一つ加えると、必要な相談先につないでもらいやすくなります。

親の状況 最初の相談先 相談できること
すでに介護サービスを利用している 担当のケアマネージャー 生活に合う支援、住宅改修の進め方、事業者への相談
介護サービスを利用していない 地域包括支援センター 介護や住まいの相談、介護保険、地域の窓口や支援先
介護保険の手続きや対象を確認したい 市区町村の介護保険窓口 住宅改修の申請、必要書類、自治体での取扱い
急にふらつく、歩き方が変わった、転倒した かかりつけ医・医療機関 体調変化や薬の影響など、住まい以外に関わる要因の確認

手すりの位置は、壁の強さと親の動きで決まる

玄関の手すりは、壁にネジで付けるだけで安全になるとは限りません。壁の中に手すりを支えられる下地があるか、補強が必要か、ドアや下駄箱の開閉を妨げないかなどを確認する必要があります。

立ち上がる動作を支えたい場合は縦方向の手すりが合うことがあり、段差を上り下りする動作では横方向の手すりが役立つことがあります。ただし、親の身長、利き手、握る力、上る向きによって使いやすさは変わります。カタログの写真だけで位置や高さを決めず、玄関で実際の動きを見ながら考えることが大切です。

手すりと一緒に見直したい玄関の安全対策

玄関の不安は、手すりだけで解決しないことがあります。段差の見えにくさ、暗さ、靴や傘の置き方、滑りやすいマットなどが重なると、出入りの負担が増えます。手すりを検討する機会に、親が毎日通る範囲を一緒に見直してみましょう。

段差・照明・靴の動線をまとめて確認する

玄関の上がりかまちは、靴を脱ぎ履きする動作と段差の上り下りが重なる場所です。手すりを付けるかどうかにかかわらず、足元が見やすいか、腰かける余地があるか、よく使う靴が取り出しやすいかを確認すると、負担を減らせる場合があります。

  • 夕方以降に玄関を見て、段差や靴の位置が見えにくくなっていないか確認する
  • ずれやすい玄関マット、床に置いた傘や荷物が動線を狭めていないか確認する
  • 靴を履くときに腰かけられる場所を確保できるか考える
  • よく使う靴を、無理にかがまず取れる位置に移せるか確認する
  • 雨の日に床が濡れたままになりやすい場所を確認する

手すり以外の物で支えようとする場合の注意

下駄箱、靴べら立て、折りたたみ椅子などを、手すり代わりにするのは避けましょう。体重をかけたときに動いたり倒れたりするおそれがあります。親が普段つかまっている場所があるなら、相談時にその動きを伝えてください。

親に話すときの伝え方と、よくある質問

手すりの話は、親にとって「できないことを指摘された」と感じられる場合があります。安全のためであっても、家族が決めたことを伝えるだけでは受け入れにくいことがあります。親が続けたい暮らしを尊重しながら、まず不便に感じる場面を聞きましょう。

避けたい言い方 話し始める言い方
「危ないから、手すりを付けるよ」 「玄関を出るとき、どこか使いにくいところはある?」
「もう一人で出入りしないで」 「今まで通り出入りしやすいように、少し見直してみない?」
「壁につかまっていたから心配」 「靴を履くとき、手を置ける場所がある方が楽かなと思った」
要支援・要介護認定を受けていなくても相談できますか?
相談できます。まずは地域包括支援センターに、玄関で気になっている場面を伝えてみましょう。介護保険の利用を考える場合も、必要な手続きや次の相談先を確認できます。

ホームセンターやリフォーム店で、先に商品を見てもよいですか?
実物を見て、握りやすさや形を知ることは役立ちます。ただし、玄関の壁の状態や親の動きに合わない場合もあるため、購入や工事の契約前に、相談先や事業者へ現場を見てもらう方が安心です。
親が手すりを嫌がるときは、どうすればよいですか?
すぐに説得しようとせず、「何が嫌なのか」を聞いてみましょう。見た目、工事、介護を受けるように感じることなど、理由は人によって異なります。照明や靴の位置など、小さな見直しから始める方法もあります。
すぐに医療機関へ相談した方がよい目安はありますか?
急なふらつき、歩き方の変化、転倒による痛み、頭を打った可能性がある場合などは、住宅の対策だけで様子を見ず、医療機関へ相談してください。薬や体調の変化が関係していることもあります。

今日できる小さな一歩は、親と一緒に玄関を一往復し、「どこで手をつくか」を見ることです。その一場面をメモできれば、相談先にも家族にも、必要なことを伝えやすくなります。

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